歴史民俗産業資料館
歴史民俗産業資料館の建物について
三条市歴史民俗産業資料館の建物は、1935(昭和10)年に建設された「武徳殿」を利用しています。武徳殿とは、剣道場や柔道場、弓道場などを備えた武徳鍛錬の場として戦前・戦中時期に日本各地で建設された建物です。
戦後は、公会堂、公民館、青少年育成センターなどに使用され、1989(平成元)年に歴史民俗産業資料館として開館し、2009(平成21)年に国登録有形文化財となりました。
詳しくは下記ページをご覧ください。
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施設概要
「川」と「ものづくり」が生み出した「三条」。
三条市では、旧石器時代から石器づくりが始まり、縄文時代には土器や土偶の製作が行われました。江戸時代には市内を流れる信濃川と五十嵐川を輸送路として商売が発展し、鍛冶で生み出された金物製品が重要な産業となり、現在も「ものづくりのまち」として知られています。
三条市歴史民俗産業資料館では、「三条らしさ」というものが豊かな自然を育んだ「川」と、「ものづくり」の創意にみちた人々の営み、その中での人々のくらしによって、どのように醸成されたのかを紹介します。
常設展
旧石器・縄文時代の遺跡出土品や江戸時代以降に作成された古文書や、江戸時代から続く祭りの道具、昭和時代の家電製品や民具などを通して、「三条らしさ」がどのように醸成されたのかを紹介します。
また、三条市と隣の燕市は全国でも有数のものづくりのまちであり、「燕三条地域」として知られ、ものづくりやそれに関わる文化を学べ体験できる施設、地場製品を購入できる施設が数多くあります。これらの施設情報を「燕三条地域の文化・産業施設」として地図で紹介しています。
各時代の展示概要・主要展示資料
旧石器・縄文時代
「火焔型土器(かえんがたどき)」と呼ばれる縄文土器や特徴的な土偶など、「日本遺産」に指定された遺跡から出土した資料を多数展示しています。
火焔型土器2号(吉野屋遺跡出土、縄文時代中期)
高さ46センチメートルの大型の土器で隆起線にキザミを伴い、1号よりも古いものと考えられます。鶏頭冠状把手(けいとうかんじょうとって)の下の模様の配列が交互に異なります。
弥生・古墳時代
弥生時代中~後期の遺跡の出土品や、古墳時代の古墳から発掘された様々な副葬品を展示しています。
四獣鏡(しじゅうきょう)(保内三王山古墳群11号墳出土、古墳時代前期)
中国のものを真似てつくられた、鋳あがりの良い鏡です。鏡の裏面には四頭の獣があしらわれています。大和王権から信認の証として贈られたと考えられています。
奈良・平安時代
市内にある有力農民の屋敷跡から出土した遺物などを展示しています。
緑釉陶器(りょくゆうとうき) 椀(坪ノ尾遺跡・半ノ木遺跡、平安時代)
釉薬(ゆうやく)のかかった陶器製のお椀です。それまで役人クラスの人物しか使えなかったのですが、平安時代になると有力農民も使うようになりました。
鎌倉・室町・安土桃山時代
鎌倉時代~安土桃山時代の遺跡から出土された遺物を展示しています。
三条市指定有形文化財 鰐口(わにぐち)
約500年前の三条の大崎地区には、鉄や銅などの金属を溶かして型のなかに流し込み様々な金物を作る鋳物師(いもじ)がいたと考えられています。この鰐口は、室町時代の1471(文明3)年に、八幡宮へ奉納するために製作された鰐口です。縁には奉納者と製作者の名前が記されています。
江戸時代
検地や年貢などの支配、水害や地震などの災害に関わる古文書、新田開発に関わる道具、江戸時代から現代まで続く年中行事に関する資料を展示しています。
享保裁許書絵図(複製)(1718(享保3)年)
1717(享保2)年、高崎藩領となった一ノ木戸村は、町場を作って商売を始めます。しかし、これをきっかけに、一ノ木戸村と三条町との間で町場と商売を巡る争いが始まります。この絵図は1718(享保3)年に幕府の裁決に際して作成された絵図です。
足踏み水車(年不詳)
水田に水を入れるために使用された水車であり、羽根の先を踏んで車を回して水を呼び込む道具です。
明治・大正・昭和時代
明治維新期の北越戊辰戦争や、明治期から大正期にかけて活躍した三条の偉人、河川交通と水害対策、日本で初めての科学的な日食観測、金物を始めとする産業と商業、六角巻凧と凧合戦など、明治時代~昭和時代の三条の歴史や文化、産業を紹介しています。
明治二十年皆既日食写真影(1887(明治20)年)
1887(明治20)年8月19日に撮影された皆既中のコロナを写した写真です。
六角巻凧と凧合戦
三条の伝統行事であり、毎年6月に開催される「三条凧合戦」にちなみ、巨大な六角巻凧や関連資料を展示しています。また、館内では凧揚げの際にうたわれる民謡『凧囃子(たこばやし)』を流しています。
三条の偉人
明治・大正・昭和時代の展示コーナーと武徳殿紹介コーナー(旧貴賓室)では、当時、三条で活躍した偉人を取り上げています。偉人の紹介パネルや、関係者の方から御協力・御提供いただいた、ゆかりのある資料で紹介しています。
栗林得太郎と栗林五朔の人物紹介パネル
栗林得太郎は、明治時代初めの西大崎村で戸長を務め、私財を投じた小学校の開設などを行い地域に尽してきました。
得太郎の長男である栗林五朔は、25歳のときに北海道に渡り、海運業などの事業をおこなう栗林商会を興しました。五朔は商人、晩年は政治家として、北海道室蘭の地域開発に尽力しました。
旧貴賓室(武徳殿)
旧貴賓室は、武徳殿時代に、来賓の客人をもてなす部屋として使用されていました。現在は武徳殿に関する資料や、当時の建設に関わった鈴木壮六・今井雄七を紹介するパネルなどを展示しています。
公民館時代の写真
戦後、武徳殿は公民館として使用されました。これらはその頃に撮影された写真です。
燕三条地域の文化・産業
三条市と隣の燕市は全国でも有数のものづくりのまちであり、「燕三条地域」として知られ、ものづくりやそれに関わる文化を学べる施設、地場で作られた製品を購入できる施設が数多くあります。地図を通して紹介しています。
燕三条地域の文化・産業マップ
オープンファクトリー紹介コーナー
市内企業様のご協力のもと、ものづくりや産業に関わる資料を展示しています。
企画展
年数回、常設展とは異なる視点やテーマ、常設展の一部を掘り下げるテーマで企画展を開催します。
窓口販売物
市の刊行物や当館オリジナルグッズなどを販売しています。
詳しくは、下記のページよりご確認ください。
利用案内
・開館時間:午前9時~午後5時
・休館日:月曜日(祝日の場合は開館)、毎月末日(土曜・日曜・祝日の場合は開館)、年末年始(12月29日~1月3日)
・入館無料
・住所:〒955-0071 新潟県三条市本町3-1-4
・電話番号:0256-33-4446
・ファクス:0256-33-7060
・資料館へのアクセスは、下記ページよりご確認ください。
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更新日:2024年03月08日