三条市指定有形文化財「荒沢遺跡出土品」
三条市指定有形文化財「荒沢遺跡出土品」の概要
5 所有者
三条市
6 種類
考古資料
7 品質及び形状
旧石器時代:ナイフ形石器、彫器、彫器ブランク、削片、スクレイパー、 礫器、石核、剥片、原石、磨石、台石、赤色鉄石英礫片、礫
縄文時代草創期:尖頭器、スクレイパー、礫器、剥片
8 製作の年代又は時代
旧石器時代・縄文時代
9 説明
荒沢遺跡は、三条市荒沢字朴ノ倉に所在し、平成4年に県営下田地区広域営農団地農道整備事業に伴い発掘調査が行われ、旧石器時代・縄文時代草創期の良好な石器類が出土しています。
荒沢遺跡出土品1,341点は、五十嵐川流域の当時の人々の生活を考える上で重要であり、三条市を代表する考古資料です。
旧石器時代石器類は1,324点あります。東日本に特徴的なナイフ形石器などやそれらの製作過程を示す剥片などが出土しています。当時の人々の石器製作の流れを知ることができる良好なもので、約15,000年前の旧石器時代後期後半の新潟県内を代表する石器類です。
それらが出土した石器集中域からは、赤色顔料原石の大量の赤色鉄石英礫片とそれを粉砕した痕跡をもつ磨石が合わせて出土しています。セットでの出土例は、旧石器時代のものとしては本州では唯一のもので貴重です。
また、約12,000年前の縄文時代草創期の石器類は17点あります。尖頭器の中には、約400km離れた青森県深浦産の黒曜石で作られていたものが含まれ、縄文時代草創期の交流を示すものとして貴重です。
なお、これらの出土品については、三条市下田郷資料館で展示していますのでぜひご覧ください。
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更新日:2024年09月27日