下田郷の湧水

かつて自然湧水が50か所近くもあったという水の里下田郷。
近年まで、村の暮らしはその美しく豊かな水に支えられ、人々は水に感謝し、水源を汚すことなく管理してきました。
その下田地域の湧水をご紹介します。

下田郷の湧水スポット

八木ヶ鼻湧水(新潟県の名水指定)

八木神社
八木ヶ鼻湧水
八木ヶ鼻

1300年前の大昔、八木ヶ鼻の山頂に小さな社が建立され、これが八木神社の発祥とされています。かつて、岩壁の直下にあった「玉清水」は、霊気漂い、通る人々の安らぎの場となっていました。現在参道の手水舎に引かれている「八木ヶ鼻湧水」は奇勝八木ヶ鼻の西斜面から搾り出された天然湧水で、神前に進む前の清めの水となっています。四季折々に神恵む清き水として、鎮守の杜に彩りを添えています。

【所在地】三条市北五百川37 八木神社内

大久保の清水(新潟県の名水指定)

大久保の清水
大久保の清水 湧出か所
北五百川の棚田

山間集落の五百川地区には、尾根ごとに湧水があり、各集落の生活用水や棚田に使われてきました。この水も、旧土地名から「大久保の清水」と呼ばれ、北五百川の棚田に現在も使われています。北五百川の棚田は、かつては急斜面にひらかれた小さな田が不揃いに何十段にも連なっていましたが、現在は1.5ヘクタールの美しい棚田を数名の農家が維持しています。先祖代々、数百年にわたって棚田が維持できたのは、ここに良い水があったからです。水が米の味を決めます。

【所在地】三条市北五百川地内

城ノ腰の清水(新潟県の名水指定)

吉ヶ平自然体感の郷
吉ヶ平の水
城ノ腰の清水

守門水系の源流域の吉ヶ平は、自然湧水が点在しますが、かつて吉ヶ平分校があった広場(現 キャンプ場広場、炭焼き小屋)には「城ノ腰の清水」と呼ばれる名水がありました。水源は、守門岳登山道ドンデ平の山峡にあり、無数の湧水や沢が流れ込む湿地になっています。この清冽な水が厳しい豪雪の暮らしを支え、また、険しい峠を越えてきた多くの人々の疲れを癒してきました。この水の味は、昔を知る人々にとって「忘れがたき吉ヶ平の水」なのです。

【所在地】三条市吉ヶ平160

黄金清水(新潟県の名水指定)

黄金清水
黄金清水 道端
黄金清水 道端

旧村松街道は、五泉市村松から加茂市七谷、旧下田村中浦、鹿熊の各集落を経て、見附市に通じていました。村松藩主、堀丹波守に因んで「丹波街道」とも呼ばれ、藩領地の巡視や参勤交代、一般の街道として利用されました。途中、中浦地区の重倉山(標高294.8m)の麓に自然湧水があり、旅人にとって値千金の涼味であったことから「黄金清水」と呼ばれました。また、殿様のお休み場になっていたことから、「殿様清水」「御用清水」とも呼ばれました。

【所在地】三条市中浦地内

真木の清水

真木の清水
嵐渓荘
嵐渓荘の小川

「真木(まぎ)」は土地の一番上手(かみて)の意。嵐渓荘は、昭和2年に守門川の深い峡谷で湯治場を営み、「真木の湯小屋」と呼ばれて親しまれてきました。温泉の源泉は、塩分とヨード分を含有する効能豊かな「強食塩冷鉱泉」で、宿の裏手の机山(標高222m)の麓から溢れ出す湧水が名水「真木の水」です。机山を天然のろ過装置として湧出した天然水は、一年を通して水温も水量も変わらず、調理を含めて嵐渓荘内全ての飲料水として使われています。

【所在地】三条市長野1450 嵐渓荘内

 

しただの湧水マップ

下田の湧水をまとめたマップです。下田在住のイラストレーター遠藤ケイ氏がイラストを作成。湧水か所付近の植物も掲載しています。トレッキングに最適です。三条市内の公共施設で配布しています。

下田郷
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更新日:2021年03月31日