災害時の食の備え
なぜ食の備えが必要なのか
過去の例によると、災害発生からライフラインの復旧まで1週間以上を要するケースが多くみられ、災害支援物資が3日以上到着しなかったり、物流の機能停止によって、スーパーやコンビニで食品が手に入らないことが想定されます。このため、物流が動き始めるまでの、最低でも3日分、できれば1週間分くらいの食品を家庭で備蓄しておくことが望ましいと言われています。
家庭備蓄を始めよう
ローリングストックで備蓄を無理なく始める
蓄える、食べる、補充することを繰り返しながら一定量の食品が備蓄されている状態を保つ方法を『ローリングストック』と呼びます。普段から購入しているものを少し多めに買い置きしておくだけなので日常生活に取り入れやすいです。

1.普段食べている食材を多めに買う
2.普段の食事で食べる
3.買い足して、補充する
備蓄の目安・選び方
家庭の食品をチェックし、栄養バランスを考え、家庭の人数や好みに応じた1人1週間分の備蓄内容や量を検討しましょう。

【主食】
ごはん・パン・麺類は、エネルギー源になります。
大人1人分の例 (1週間分)
・米 2キロ
・カップ麺類 3個
・パックご飯 3個
・乾麺 そうめん300グラム 1袋、パスタ600グラム 1袋
【主菜】
災害時は、炭水化物ばかりになりがちで、栄養バランスを考慮しないと体調不良や病気になる可能性があります。主菜には、手軽にタンパク質がとれる魚介の缶詰や、肉類の缶詰、肉や魚を使ったレトルト食品がおすすめです。

大人1人分の例 (1週間分)
・肉、魚、豆などの缶詰 9缶
・牛丼やカレーなどのレトルト食品 9個
・パスタソースなどのレトルト食品 3個
【副菜と果物】
災害時には野菜不足によってビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素がとれず、便秘や口内炎などに悩んだという声がありました。栄養素をとるために、日持ちする野菜を多めに買い置きし、野菜や海藻類の乾物、野菜ジュースやドライフルーツなど常備しておきましょう。

・日持ちする野菜・果物(じゃがいも、たまねぎ、りんごなど)
・乾物(切り干し大根、わかめ、ひじきなど)
・野菜ジュースやフルーツジュース
・果物の缶詰やドライフルーツ
【調味料、菓子類】
調味料類も多めにストックしておくと便利です。菓子類は、精神的ストレスを和らげたり、手軽にエネルギー補給ができるものとして、適宜備えておくと良いでしょう。
・調味料類(醤油、味噌、塩、砂糖、めんつゆなど)
・菓子類(チョコレート、ビスケット、せんべい、羊羹など)
【その他】
ライフラインが止まった中で、非常食を食べるには飲料水が不可欠です。さらに、お湯が用意できれば食べられる食品の幅が広がります。水はペットボトルの飲料水、ガスはカセットコンロとカセットボンベ、お湯を沸かせるやかんや鍋など必要なものを用意しておきましょう。

大人1人分の例 (1週間分)
・水 2L×11本(1日約3L)
・カセットボンベ 6本
・カセットコンロ
パッククッキングについて
パッククッキングは、食材を耐熱性のあるポリ袋に入れて、鍋等で加熱する調理法です。洗い物を出さずに、簡単に温かい料理を作れるため、災害時の調理法として注目されています。
三条市では、クックパッドでパッククッキングを紹介しています。普段の料理の時短やキャンプ飯としても活用できるので、ご参考にしてください。
食事に配慮が必要な方の家庭備蓄
災害時には、乳幼児や高齢者、噛むこと・飲み込むことが弱くなった方、慢性疾患の方、食物アレルギーの方などの食事が手に入りにくいことが想定されます。できるだけ普段の状態に近い食事がとれるように備えておきましょう。
少なくとも2週間分を備蓄することが推奨されています。
引用:要配慮者のための災害時備えた食品ストックガイドブック(農林水産省)
また、災害時は様々な要因から血圧が上がりやすくなります。高血圧の持病の有無に関わらず高血圧対策をしましょう。
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更新日:2024年09月17日