災害時の高血圧に注意!
災害時に血圧が上がる理由

血圧は、もともと常に変動しており、夜間就寝中に最も低下し、日中活動時に上昇します。しかし、災害時の大きなストレスや環境の変化によって、普段の安定した血圧の変動にも乱れが出て、血圧が上がってしまいます。さらに非常食などの日常とは異なる食生活で食塩摂取の増加が続くことで、高血圧が引き起こされます。
災害時に役立つ減塩ポイント
塩分の摂取量を減らす
災害時には「食塩感受性」が高くなり、災害前と同じ量の食塩を摂取しても、体内に食塩が蓄積し、血圧が上昇しやすくなります。高血圧の持病の有無に関わらず、災害時こそ減塩を心がけることが大切です。

- 漬物を控えたり、麺類や汁物の汁は控えめに。
- 市販弁当に添付されているしょうゆやソースは全てかけないように。
- 市販のおにぎりは梅干しや昆布などを残すと1g以上の減塩になります。
カリウムを意識してとる
塩分はとり過ぎると、体内の塩分濃度を一定に保とうと水分がため込まれます。これによって、心臓に送り込まれる血液量が増え、血管にかかる圧力が増し、血圧が上がってしまいます。カリウムには、体内の余分な塩分を汗や尿と一緒に体外に排出する働きを持つほか、血管を拡張する働きを持ちます。これによって血圧を下げる効果があります。減塩とともに、カリウムの摂取も心がけましょう。

- 野菜ジュース(無塩)やトマトジュース(無塩)は、コップ1杯強(300cc)で約1日分の野菜のカリウム量、バナナ1本はサラダ1回分のカリウム量を摂取することができます。
- 汁物に乾燥わかめを加えれば、カリウム以外のミネラルをとれます。
(医師からカリウム制限を受けている腎臓病の方は指示通りに食べてください。)
体重の増減に注意

- 災害前の体重から2キログラム以内の増減に抑えましょう。
- 体重が増加していれば、カロリー過剰のほか、塩分摂取量の増加による水分蓄積も原因と考えられるので、環境や状況によって適正な水分摂取を心がけます。
- 体重が減少していれば、脱水やカロリー不足の可能性があるので注意しましょう。
引用:日本高血圧学会
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更新日:2024年09月17日