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日本遺産「なんだ、コレは!」信濃川流域の火焔型土器と雪国の文化

最終更新日:2016年4月26日

文化庁は、4月19日開催の「日本遺産審査委員会」の審議を経て、全国の自治体から提案のあった67件の中から新たに19件を「日本遺産(Japan Heritage)」に認定しました。
日本遺産(Japan Heritage)」は、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを文化庁が認定するものです。ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。
この度、新潟市・三条市・長岡市十日町市津南町で申請した次のストーリーが認定されました。

日本遺産「なんだ、コレは!」信濃川流域の火焔型土器と雪国の文化

1 タイトル  「なんだ、コレは!」信濃川流域の火焔型土器と雪国の文化

2 ストーリーの概要
 日本一の大河・信濃川の流域は、8000年前に気候が変わり、世界有数の雪国となった。 この雪国から5000年前に誕生した「火焔型土器」は大仰な4つの突起があり、縄文土器を代表するものである。
 火焔型土器の芸術性を発見した岡本太郎は、この土器を見て「なんだ、コレは!」と叫んだという。
 火焔型土器を作った人々のムラは信濃川流域を中心としてあり、その規模と密集度は日本有数である。このムラの跡に佇めば、5000年前と変わらぬ独特の景観を追体験できる。 また、山・川・海の幸とその加工・保存の技術、アンギン、火焔型土器の技を継承するようなモノづくりなど、信濃川流域には縄文時代に起源をもつ文化が息づいている。火焔型土器は日本文化の源流であり、浮世絵、歌舞伎と並ぶ日本文化そのものなのである。

3 ストーリーを構成する文化財 60件

4 三条市内に所在する構成文化財 8件

(1) 吉野屋遺跡出土品
 吉野屋遺跡は、信濃川中・下流域の5,000年前の縄文時代中期の大集落です。火焔型土器や王冠型土器とともに県内最多級の数を誇るかわいらしい顔をした縄文時代中期の土偶などの出土品があります。扁平な顔の土偶は五十嵐川流域に特徴的であり、「三条顔」とも呼ばれます。

写真1 吉野屋遺跡出土品(撮影:小川忠博氏)

写真1 吉野屋遺跡出土品(撮影:小川忠博氏)

(2) 長野遺跡出土品
 長野遺跡は、信濃川支流の五十嵐川流域にある5,000年前の縄文時代中期の大集落です。「八十里越」という峠道を通じて福島県会津と往来があった山里にあります。火焔型土器や王冠型土器とともに会津の影響を受けた土器などの出土品があり、この遺跡は「火焔土器の国新潟」と会津を結ぶ「縄文文化の交流の地」と言えます。

写真2 長野遺跡出土品(撮影:小川忠博氏)

写真2 長野遺跡出土品(撮影:小川忠博氏)

(3) 八木鼻第1号岩陰遺跡・第2号岩陰遺跡 同出土品
 市指定名勝八木ヶ鼻という絶壁にある2つの岩陰で、ともに昭和43年に長岡市立科学博物館の中村孝三郎氏によって発掘調査が行なわれました。八木鼻第1号岩陰遺跡は絶壁の正面側にあり、縄文時代前期・中期・後期の遺物が出土し、火を焚いて暮らした痕跡が発見されました。

 八木鼻第2号岩陰遺跡は絶壁の東側にあり、第1号岩陰遺跡より古い、縄文時代草創期から早期、前期、中期の土器や弥生時代、平安時代の出土品があり、人が暮らしていたことがわかりました。特に縄文時代前期の土器には、北陸・関東・東海など、弥生時代後期の土器には、北陸や東北などの地域の影響と見られる土器が発見され、これらの地域と関わりがあったことが伺えます。第1号岩陰遺跡の壁面からは岩塩も採れるため、人や動物が集まってきたものと考えられます。

写真3 八木鼻第1号岩陰遺跡

写真3 八木鼻第1号岩陰遺跡

写真4 八木鼻第2号岩陰遺跡

写真4 八木鼻第2号岩陰遺跡

(4) 吉野屋遺跡
 吉野屋遺跡は、信濃川中・下流域の5,000年前縄文時代中期の大集落で、谷に面した東山丘陵上にあります。昭和44年に民間の工場建設に伴い発掘調査が行なわれましたが、工場造成中にも大量の遺物が出土し、考古学愛好家によって遺物の採集が行われ、貴重な出土品を今日に伝えています。

写真5 吉野屋遺跡

写真5 吉野屋遺跡

(5) 長野遺跡
 長野遺跡は、5,000年前縄文時代の大集落。信濃川支流の五十嵐・守門・駒出の3河川の合流点に位置し、市指定名勝八木ヶ鼻の絶景や粟ヶ岳、守門岳などの山々に抱かれた景観を間近に見ることができます。平成元年に国営総合農地開発事業に伴い、約5,000uを発掘調査しました。広場を囲むように、30軒以上の竪穴式住居と多数の土坑や柱穴が検出されました。

写真6 長野遺跡

写真6 長野遺跡

(6) 八木ヶ鼻
 信濃川支流の五十嵐川と守門川の合流点付近にそびえる高さ180mの絶壁。700万年前の海底火山活動で形成された海底の溶岩ドームです。その後200万年前以降にこの地域が陸化し、陸化後の侵食・解析によって海底溶岩ドームの中心部が露出し、絶壁が形成されました。
 2万年前から人々のランドマークになっていて、周辺に旧石器時代と縄文時代の遺跡が数多くあります。八木ヶ鼻自体にも縄文時代などに人が暮らした岩陰遺跡があり、第1号岩陰遺跡の壁面には海水由来の化石水からできた岩塩が採れます。また「八木鼻のハヤブサ繁殖地」として新潟県指定天然記念物にも指定されている。

写真7 八木ヶ鼻

写真7 八木ヶ鼻

(7) 上野原遺跡同出土品
 沖積地を見渡せる大崎山のふもとの台地上にある縄文時代晩期の遺跡。平均的な住居の2倍以上ある直径14m、広さ約155uの大形竪穴式住居が発見され、中から「上野原式」と呼ばれる浅鉢を中心とした縄文土器と呪術的な道具が大量に出土しています。大形竪穴式住居は集会所と考えられ、呪いなどが行なわれたと考えられます。アスファルトが付着した矢じりも出土しています。

写真8 上野原遺跡出土品(小川忠博氏撮影)

写真8 上野原遺跡出土品(小川忠博氏撮影)

(8) 赤松遺跡・同出土品
 赤松遺跡は、親沢川が五十嵐川に合流する付近にある縄文後期・晩期の遺跡です。矢じりとその製作途中のかけらが6千点以上も出土していて、その過半数は親沢川の河口付近で採取できたという乳白色の玉髄製でした。石材産地に立地する矢じりの製作工房址と考えられます。アスファルトが付着した矢じりも出土しています。

写真9 赤松遺跡出土品

写真9 赤松遺跡出土品

5 所在自治体
 新潟市・三条市・長岡市・十日町市・津南町

6 日本遺産の活用について 
 今後は信濃川火焔街道連携協議会が、認定された日本遺産の活用などを進める見込みです。次のとおり、
第15回縄文サミット(平成28年5月11日開催)で5市町の首長が日本遺産を活用した地域活性化などについて意見交換を行います。

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Fax : 0256-64-8882
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