三条市の水道の歩み(三条地区)

水道の歴史

水は生命の源であり、人間をはじめ生物のすべてが水なしでは生きていくことができません。
世界の四大文明の発祥の地が、すべて大河のほとりに開かれたのもそのためでしょう。
その四大文明の一つであり、紀元前2600~前1800年頃に栄えたインダス文明のモヘンジョダロには、すでに、レンガ造りの水道の後が見られます。
本格的な水道施設として建設されたのは、紀元前312年のローマのアピア水路で、導水路建設は約3世紀もの長い年月拡大を続け、その総延長は578キロメートルにも達したと言われています。
現在のように砂でろ過することにより、安全な水道水を給水できるようになったのは、1804年のイギリスのペーズリー水道が始まりで、その後オゾンや塩素等により消毒する方法が確立され20世紀に入り世界的に水道が普及することとなりました。


日本でも水道の歴史は古く、弥生時代の集落には、井戸が掘られていたことが登呂遺跡等で見ることができます。
懽漑兼用としては、1545年(天文14年)に小田原の早水上水が造られました。
飲用水道施設としては、1590年(天正18年)徳川家康により造られた神田上水が最初と考えられています。この頃の水道は、川や湧水を地中に埋めた木管や竹管等により導水し、溜枡から汲み取る方法をとっていました。


近代に入り、諸外国との交易の活発化や文化が発展する反面、コレラ・チフス等の伝染病が蔓延するようになり、しばしば伝染病の大流行に襲われました。根本的解決には近代的な水道建設が不可欠であるとの気運がしだいに高まってきました。
近代的な水道施設建設が始まったのは、1883年(明治16年)になってからで、横浜に於いてヨーロッパ型の水道を建設するため、イギリス人技師H・Sパーマーに設計を依頼し、1887年10月17日(明治20年)に完成し通水を開始し、日本の近代水道の幕開けを迎えました。
その後、函館、長崎、大阪、東京と全国に水道が普及しました。

三条市の水道の歩み

三条地区

三条地区水道の歩み表
明治22年(1889年)4月 三条町役場設置(4月1日)
明治26年(1893年) 町議会で水道布設調査を審議
明治27年(1894年)7月 内務省衛生局顧問W・Kバルトンに調査依頼
明治27年(1894年)12月 大崎村大字篭場(現三条市篭場)地内に取水口を設ける意見書提出
明治30年(1897年)6月 古城町ランプ屋火事(367戸焼失)と称される大火を契機に再び、防火用水と飲料水を確保するため、上水道の布設の提唱がなされたが実現しなかった。
大正元年(1912年)8月 長沢村高屋敷(現下田村)地内より取水する仮設計を行う。
大正2年(1913年)12月 本成寺村大字月岡(現三条市月岡)地内からの取水計画で、町議会に総工費349,358円で上水道設置案を提出。審議 の結果、時期尚早ということで実現しなかった。
大正5年(1916年)5月 工事費160,000円で設計を得たが保留の運命となる。
昭和2年(1927年)3月 水道調査委員会が選任される。
昭和3年(1928年)7月 測量計画を完了し、水源地を大崎村大字中新(現三条市中新)と設定
昭和4年(1929年)1月 町議会に総工費105万円、工期3年という計画を提案し可決する。
昭和4年(1929年)1月 内務大臣に事業認可申請
昭和5年(1930年)3月 事業認可を得る。
昭和5年(1930年)4月 上水道設置工事起工
昭和8年(1933年)1月 供用開始(1月1日)
昭和8年(1933年)5月 上水道設置工事竣工総工費774,684円27銭で完成する。計画給水人口50,000人、1人1日最大給水量167リットル、1日最大給水量8,345立方メートル(5月31日)
昭和9年(1934年)1月 市制施行(1月1日)
昭和29年(1954年)1月 第1回拡張工事起工
昭和33年(1958年)3月 第1回拡張工事竣工
昭和34年(1959年)10月 第2回拡張工事起工
昭和38年(1963年)3月 第2回拡張工事竣工
昭和39年(1964年)4月 第3回拡張工事起工
昭和39年(1964年)11月 県営笠掘ダム完成
昭和45年(1970年)3月 第3回拡張工事竣工
昭和45年(1970年) 4月 補償工事起工
昭和46年(1971年)2月 取水地点の変更により、厚生大臣に計画変更許可申請提出
昭和46年(1971年)3月 計画変更許可を得る
昭和46年(1971年)8月 補償工事竣工計画取水量0.404立方メートル/秒、1日34,906立方メートル
昭和49年(1974年)2月 集水埋渠改良の補償工事起工
昭和49年(1974年)3月 集水埋渠改良の補償工事竣工集水埋渠330メートル布設
昭和50年(1975年)4月 三条地域水道用水供給企業団に参画(構成市町村三条市・加茂市・田上町・栄町・下田村)
平成元年(1989年)12月 大島簡易水道を廃止し上水道に変更
平成3年(1991年)4月 自庁導入方式による水道料金システム電算化
平成4年(1992年)4月 水道会計システム電算化
平成5年(1993年)4月 県営大谷ダム供用開始
平成8年(1996年)4月 三条地域水道用水供給企業団より受水開始
平成17年(2005年)5月 市町村合併

 

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更新日:2019年02月20日