升箕社
升箕社拝殿
天照大神を主祭り神とする升箕社の勧請は、江戸時代前期の天和3年(1683)です。
その年、全国的な凶作で飢饉がおしよせ、これを救うため伊勢から御輿がくり出されました。
この御輿が当地に及んだとき、突如動かなくなり、やがて稲作の守り神として祀るようになりました。
それ以来順調な作柄が続き、後世までその神徳(しんとく)は語り継がれ、御利益を求めて、参詣者は増加の一途をたどり、蒲原郡一帯から三島・古志にかけて升箕社の名は高まっていきました。
飛竜の大天井画
飛竜の大天井画
升箕社の拝殿、見上げる二間・四間の天井いっぱいに、竜の墨絵が描かれています。作者は、狩野晏川貴信(あんせんたかのぶ)と記されており、狩野派の絵師です。彼は文化6年(1809)江戸に生まれ、36歳で江戸城の障壁画を描きました。明治に入ってからは、文部省博物局の雇となり、84歳で亡くなりました。升箕社の棟札(むなふだ)によれば、安政2年(1855)に拝殿の大修理が行われており、その際に描かれたものと考えられています。貴信46歳の仕事で一日で仕上げたとも伝えられています。杉柾板に軽快で力強い筆勢は、躍動感にみちた竜を描いてみごとな作りとなっています。
場所
三条市下大浦
駐車場
20台
アクセス
北陸自動車道三条燕ICから国道289で車で約30分
問合せ
升箕社
電話番号 0256-46-3310
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更新日:2021年03月31日