上手な医者のかかり方
賢い受診が医療費の節約につながります。医療機関を正しく活用しましょう。
かかりつけ医を持ちましょう
自宅や職場の近くにかかりつけ医を持ち、体のことで気になることがあるときは、まずはかかりつけ医に相談しましょう。日頃の健康状態をよく知ってくれているかかりつけ医がいれば、気になることがあったときに何でも相談でき、必要に応じて適切な専門家を紹介してもらえます。
紹介状なしに200床以上の大きい病院にかかると、初診料に特別料金が上乗せされる場合があります。
診療時間内に受診しましょう
急病などやむを得ない場合を除き、診療時間外の受診は控えましょう。休日や深夜といった時間外の受診には、診察料に割増料金が加算されます。
はしご受診(重複受診)はやめましょう
同じ病気で複数の医療機関にかかることはやめましょう。何回も同じような検査や投薬をすることで、体への悪影響が心配されます。また、複数の医療機関に受診すると、その都度初診料がかかります。
受けている治療に不安があるときは、まずは主治医に相談しましょう。
主治医以外の医師の意見を聞きたいときは、セカンドオピニオンを活用しましょう。
お薬手帳を持ち歩きましょう
お薬手帳は一つにまとめ、医療機関や薬局へ提示するようにしましょう。複数のお薬を服用することによる副作用など体への害を防げると同時に、お薬を処方してもらうときに医療費が安くなることがあります。
お薬手帳を見れば、どんな薬を服用しているか、どんな病気があるかが分かります。出先で倒れたり、災害時に体調が悪くなったりしたときにも役に立つので、お薬手帳は常に持ち歩くようにしましょう。
飲み残しや飲み忘れなどでお薬が余ったときは、医師や薬剤師に相談して調整してもらいましょう。
ジェネリック医薬品を利用しましょう
ジェネリック医薬品は、最初に開発された薬と同等の効果を持ちながら、特許期間終了後に製造された低価格の薬です。処方されているお薬をジェネリック医薬品に変更することにより、お薬代を安くすることができます。
ジェネリック医薬品の処方を希望するときは、医師や薬剤師に相談しましょう。「ジェネリック医薬品希望カード」を保険証と一緒に提示するか、「ジェネリック医薬品希望シール」を保険証に貼っておくことで、医療機関にジェネリック医薬品を希望する意思表示をすることもできます。
ジェネリック医薬品差額通知について
国民健康保険に加入し、同月内に一つのお薬を14日以上処方され、ジェネリック医薬品に変更することで100円以上安くなる方には、市から「ジェネリック医薬品差額通知」をお送りしています。
現在処方されているお薬と比べてどれくらい安くなるかが分かるので、この機会にジェネリック医薬品の利用をご検討ください。
セルフメディケーションを始めましょう
セルフメディケーションとは、「自分の健康には自分で責任を持ち、軽い不調は自分で手当てすること」を意味する言葉です。具体的には、日頃から自分の健康に気を遣い、ちょっとした体調不良の際には市販のお薬などを使って自分で健康を維持し、病気を治療することを指します。
運動習慣や食事、睡眠といった普段の生活を見直すとともに、健康診査や予防接種などを受けて健康の維持・増進に努めましょう。軽度のけがや風邪などのときには、薬局やドラッグストアなどで市販されているお薬を上手に利用しましょう。
セルフメディケーション税制とスイッチOTC医薬品の普及について
平成29年から医療費控除の特例として「セルフメディケーション税制」が始まりました。
健康の保持増進及び疾病の予防として一定の取組を行っている方が、その年中に12,000円以上の医療用医薬品やスイッチOTC医薬品を購入した場合に、「セルフメディケーション税制」を受けることができます。
ただし、セルフメディケーション税制を通常の医療費控除と併用することはできません。どちらか片方のみとなりますので、ご注意ください。
セルフメディケーション税制対象者
セルフメディケーション税制は、所得税や住民税を納めていて、その年に「健康の保持増進及び疾病の予防に関する一定の取組」を行っている方が対象となります。
「健康の保持増進及び疾病の予防に関する一定の取組」とは、各種健診や人間ドック、予防接種、がん検診、特定健診・特定保健指導などを受けていることです。申告の際に「健康の保持増進及び疾病の予防に関する一定の取組」の証明として、健診結果や領収書などの添付を求められますので、書類の保管をお願いします。
スイッチOTC医薬品
OTC医薬品の「OTC」とは「Over The Counter:オーバー・ザ・カウンター」の略で、カウンター越しにお薬を販売するかたちに由来し、医師によって処方される医療用医薬品と異なり、医師の処方箋なしで購入できる市販のお薬を意味します。
中でも、スイッチOTC医薬品は、医療用から転用された医薬品のことで、医師の処方箋なしで薬局やドラッグストア等で購入できるようになった市販のお薬を指します。
詳しくは、厚生労働省のホームページをご確認ください。
リフィル処方箋を活用しましょう
リフィル処方箋とは
症状が安定している患者について、医師の判断により、医師及び薬剤師の適切な連携の下、一定期間内に処方せんを反復利用することができる仕組みです。
医療機関を受診する回数が少なくなり、医療費の負担を軽減できます。
※発行には医師の判断が必要なため、かかりつけの医師とご相談ください。
リフィル処方箋の使い方
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1回目は通常の処方箋と同様に、処方された日から4日以内に薬局で処方してもらいます。処方箋が返却されるので失くさないよう大切に保管してください。
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2回目以降は、処方箋に記載された調剤予定日前後7日以内になるべく同じ薬局で処方してもらいます。
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3回目を使い終わった後は、再度医療機関を受診します。
利用上の留意点
- 投薬量に制限のある医薬品や湿布薬など対象外の薬もあります。
- 繰り返し利用できる回数や、1回あたりの服薬等期間は、医師の判断によります。
- 2回目以降は医師の診察無しで薬を受け取るため、かかりつけ薬局を決めて、服薬状況や健康状態を管理してもらいましょう。
- リフィル処方箋の使用期間であっても、気になる症状や体調の変化がある場合は、医療機関を受診しましょう。
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更新日:2024年03月29日