
工事にかかった費用
■第1期工事
新潟県史 勤王者調書類 より作成
明治9年9月に完成を報告した文書に記載されていたものである。
合計5,382円14銭1厘であり、これを地元の費用のみでまかなったのである。築堤費は左岸の築堤、樋管とは今日のパイプや側溝を堤防に通すもの、直江費とは新通川の開削工事、敷地及び土地代とは築堤のために転居を余儀なくされる方への補償である。
■第2期工事
新潟県史 勤王者調書類より作成
合計4,700円32銭8厘である。下金も管内与荷も勉強不足で内容を理解できないが、いただいたお金である。地元の負担は関渉内出費のみである。松尾の熱い思いが聞き届けられた結果であり、人々をどれほど勇気づけたか分からない。
■現在のお金で7,000万
荒木常能氏のご指導のもと、米10kgの値段で比較する方法で概算を出してみる。
明治10年当時は10kg当たり51銭であった。現代は3,500円程度である。すると、今日のお金の6,863倍ぐらいの価値があることになる。したがって、当時の工事費10,000円を今日の価値に直すと、およそ6,863万円となる。
