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三条鍛冶の技 「金鎚・玄能」

最終更新日:2008年4月1日

「金鎚」と「玄能」ほ同義に使われる場合が多いが、金鎚の大きい物を玄能と呼ぶという説があります。玄能の語源で出てくるのが源翁和尚です。昔、栃木県那須野ヶ原に殺生石というものがあり、怪異をなしていました。源翁という僧がこれを聞き大きな金鎚でこれを割って、悪霊を取り除きました。これから金鎚をゲンノウとも呼ぶようになったと言われています。ちなみに源翁和尚は越後西蒲原郡弥彦荘矢作の人という説もあります。

 三条でいつ頃から金鎚類が作られるようになったかは不明であるが、始めは他の大工道具と同じように、金物商人が旅先で手に入れた物を持ち帰り、それを見本として地元の鍛冶に作らせたものと思われます。ただほかの大工道具に比べ、専業として製造されるようになったのはかなり遅かったものと思われます。しかし大正11年(1922)12月19日の三条金物業購買組合『組合員名簿』に玄能鍛冶と記載されているのが島田に佐藤節三郎 一軒しかありまあせんが、大荒物区分の中に玄能鍛冶の現組合員の先代と思われる名前がある事からすでにかなりの製造者がいた事が推定されます。玄能・金鎚の製造が三条で本格化していくのは昭和に入ってからで、その頃の製法は鉄船などの廃材による生鉄を材料とし、大鎚で玄能の形を造り、打撃面に鋼を鍛接して、ヤスリで仕上げる方法でした。

 その後次第に技術が進歩し、材料を丸鋼とした全鋼の玄能の登場を見るに至りました。また大鎚に変わってベルトハンマー、ドロップハンマーが各工場に導入され、ますます生産量が上りました。さらにエアハンマーが、野崎栄吉、伊藤伝四郎の研究によって導入され、先手(※)が不要となって省力化が進み、製造品目も数十種に及ぶようになりました。今回の調査では6〜70品種、数百種に上っています。


 ※先手 (さきて)とは、職人の指示で鍛造を手伝う人で、古くは大鎚を打つ人、ベルトハンマーやドロップハンマーでは、それを操作する人をいいます。

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