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平成28年度施政方針

最終更新日:2016年3月1日

 平成28年度施政方針を掲載します。(全体版:PDF 591KB)

はじめに

本日から、来年度各会計予算案をご審議いただくに当たり、私は、来年度の施政方針を明らかにし、議会を始め市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げる次第であります。
昨年、我々は少子高齢化、人口減少社会への対応を最重要課題とした新たな総合計画を策定し、この豊かな自然に恵まれた歴史と文化の息づく創意に満ちたものづくりのまちを将来にわたって持続可能なものとしていくための第一歩を踏み出しました。
そして、時を同じくして144年の歴史を刻んできた三条小学校の閉校や耐震診断の結果に基づく体育文化センターの利用中止を決断するなど、昨年はこれまで連綿と紡がれてきた歴史に一つの区切りをつけた節目の年でもありました。
さらに、昭和38年に都市計画決定された市街地の南北軸となる新保裏館線が53年の時を経て今月開通する運びとなり、いわゆる五大事業にもようやくめどが付きつつあります。
これら一つ一つの出来事を改めて俯瞰してみると、今、正に、我々は、新たな時代と過去の時代とが交わる汽水域に立っていると感じます。
先人が道を付け、そして、我々がたどってきた過去に思いを致しながらも、これからは我々自身が進むべき道を選び取っていかなければならない、そういう転換点にあると感じるのです。
振り返ってみれば、こうした転換点を意識しつつ、近年、新たな時代を見据えた様々な種をまいてきました。例えば、少子化の時代にあっても最適な教育環境を維持していくために進めてきた小中一貫教育の取組は成果が見え始め、消費者のニーズの多様化を好機と捉えた産業振興に関する新たな施策についても必要な推進体制が整いつつあります。
他方、社会インフラに目を転ずれば、県央地域の悲願である県央基幹病院の建設候補地の決定に代表されるように、今後のまちづくりの核となり得る要素がそれぞれの地域で具体化しつつあります。そして、そこを基軸としながら今日の複雑化するニーズに的確に対応すべく、多極分散のまちづくりに向けていよいよ都市機能を再構築していかなければなりません。このまちに足らざる機能は何かを真剣に考え、現在の価値観に照らし合わせながらこれまで集積された社会インフラの在り方を見直し、それぞれの価値を高めていく、我々はそうした転換点に立っているのです。
今、改めてこのまちを眺めると、そこには先人が築いてきた多くの社会資本と無限の可能性が広がっています。
平成28年度は、将来都市像の実現に向けた長期的な展望の下、総合計画という羅針盤を手に、期待と希望に満ちあふれた大海原へと船を漕ぎ出す年にしてまいります。

処方箋その1 このまちの基礎体力を向上させる〜ライフステージごとに基礎体力を高め、まちの魅力を向上〜

教育・子育て政策の更なる展開

少子化の進行、地域コミュニティの減退などといった環境の変化に対応し切れない、言わば制度疲労に陥っていた従来の教育行政を抜本的に改革し、次代を担う子どもたちが健やかに成長できる環境を整えるため、我々は小中一貫教育を全国に先駆けて推進してまいりました。
その歩みが極めて時宜を得たものであったことの証左として、義務教育学校が学校種に追加されるなど、小中一貫教育が義務教育の柱の一つに位置付けられます。
来年度は、これまで培ってきた当市の教育システムをより効果的、安定的に推進していくため、その要となる各中学校区の小中一貫教育の推進に係る学校運営の総合調整等に関する権限と責任の明確化など、平成29年度からの制度移行に向けて併設型学校の運営体制の確立に取り組んでまいります。
こうした仕組みの確立と併せ、これまで様々な摩擦を乗り越えて形作ってきた学校現場での実践を着実に積み重ねていくことも大切です。そこで、教育センターにおける教職員研修や「(仮称)小中一貫教育新潟県連絡協議会」における県内教育委員会との緊密な連携などを通し、必要な能力、経験を備えた教職員の養成、小中一貫教育カリキュラム等の更なる改善に取り組んでまいります。
さらに、このまちのアイデンティティであるものづくりのDNAを受け継ぐ子どもたちが、その基礎となる科学的思考力や創造力をしっかりと育んでいくため、新たな理科教育センターの設置についても検討を進めてまいります。
また、小中一貫教育を最も効果的に推進できる3校目の小中一体校となる大崎中学校区小中一体校については、平成30年度の開校を目指し、建設事業を着実に進めるとともに、先の議会でご議決いただいた三条小学校の裏館小学校への吸収統合については、これまでの古き良き伝統や数々の素晴らしい活動の継承に心を砕きながら、両校の子どもたちが同じ校舎で学べることを心待ちにできるよう、必要な環境を整えてまいります。
他方、子育て世代の不安や負担感を軽減し、社会として子育てしやすい環境を形成していくことは、このまちの未来を担う子どもたちを健全に育成していくために極めて重要です。
来年度は、旧一ノ木戸小学校、旧条南小学校及び旧第一中学校の跡地を活用した親子で楽しめる公園や子育て拠点施設「あそぼって」がオープンするとともに、新潟県済生会三条病院のご尽力の下、病児・病後児保育が新たに実施されるなど、これまで以上に子育て世代を支える環境が充実します。しかし、これに満足することなく、更に子育てしやすい環境を整えていくため、嵐南保育所の移転改築や旭・裏館統合保育所の建設等に取り組み、多様な保育ニーズへの対応を一層進めてまいります。
また、放課後等の安全な子どもの居場所を創出するため、引き続き、地域の方々と連携しながら検討を進めてまいります。

「ものづくりのまち」の更なる深化

今日の成熟した社会にあっては、大量生産、大量消費により発展してきた高度成長期とは異なり、価格訴求よりも品質や機能を重視した製品はもとより、製品にまつわる世界観を提示するという新たな価値を重要視する声が高まっています。
こうした価値観の変化を捉え、今年度は、価格以外の価値を重要視する市場を見出す「コト・ミチ人材」による独自の世界観に基づく製品開発を支援してまいりました。来年度は、これらの取組に加え、高い技術力を活かして市場性の高い分野に向けた製品開発を行う「リアル開発ラボ」において、ビジネスモデルの創出や市内企業の連携を進めながら特許の取得を視野に入れた知的財産戦略にも取り組んでまいります。
先駆的分野進出支援事業では、これまで開発を進めてきた全天候型自転車の事業化に向けてモニタリングなどに取り組むとともに、4年後に迫った東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据え、当地域が誇る金属加工技術を活かした競技製品等の開発を支援してまいります。
他方で、このような新たな市場を開拓したとしても、人口減少社会に突入した我が国が直面する市場の縮小化の影響を避けて通ることはできず、新たな市場として国外に販路を求めていく必要があります。
幸い、市内ものづくり産業の高い技術力と優れたデザイン力に裏打ちされた製品群は、海外においても高い評価を得ております。こうした製品群は三条単体としてではなく、燕三条として販売促進に取り組むことによって、より訴求力が高まります。このことから、燕三条地域の産業界が取り組む地場製品の海外販路開拓を積極的に支援してまいります。
これらの取組に加え、世界に誇るものづくりのまちとして日本をけん引し続けていくためには、生産拠点としての優位性を相応に高めていく必要もあります。そこで、大型トレーラーを始め全車両が24時間乗り降りできる栄スマートインターチェンジ周辺に、その地の利を活かした工業団地を造成し、生産機能と流通機能が集積する時代のニーズに合った新たな生産拠点を整備してまいります。
農業分野においても、これまでの生産に特化した農業経営からの脱却を図り、持続可能で自立的な経営への転換を図る必要があります。そのため、自ら定めた価格で販売できるノウハウ等を持つ先進農業者の協力の下、就農希望者の掘り起こしを行うとともに、先進農業者への派遣を通じ、産業として成り立つ農業経営体を育成してまいります。
さらに、既存農業者や農業法人を対象に、農産物の販売力の向上や雇用を生み出すことができる経営体制の構築に向けた支援を行い、将来展望の持てる農業経営の先進事例を創出してまいります。

健幸都市への更なる挑戦

長寿を手に入れた今、その生涯を豊かなものにしていくためには、人と人とのつながりや交流によって生まれる生きがいや張り合いなどによって日々の生活に「喜び」や「楽しみ」を見出すことのできる環境づくりが不可欠であり、それにはまず、外出を誘発し、交流を促す多様な集いの場を作り出していくことが必要です。
そこで、3月26日にオープンするまちなか交流広場において、様々なイベントや講座等の実施を通じて交流機会を提供するとともに、民間施設等を活用した集いの場を、まちのいたる所に創出してまいります。
さらに、地域活動への参画を促す「きっかけの1歩事業」を拡充し、高齢者の多様な活動欲求を充足させながら、外出や社会活動が生活の中に自然と溶け込んでいくような環境づくりを進めてまいります。
あわせて、物理的にも歩きやすいまちとしていくための歩車共存道路の在り方を検討するとともに、現実に多くの市民が暮らす郊外と中心市街地とを結ぶ公共交通の利便性の向上を図るため、1月から実施している下田地域と市街地の往来に係る乗車割引や中心市街地等での各種割引サービスが受けられる「デマンド交通おでかけパス」を通じて、気軽に外出しやすい環境を整えてまいります。

安全・安心な暮らしへの更なる追求

市民の皆様の安全、安心を確実なものにしていくため、2度の大きな水害に見舞われたことで得た教訓を踏まえ、県が行う抜本的な河川改修事業の促進と併せ、市街地の浸水被害の軽減を図る内水対策に取り組んできました。昨年、旧一ノ木戸小学校と旧条南小学校の跡地などを活用した雨水貯留施設の整備が完了し、道路冠水の発生が抑制されたところですが、引き続き、須頃郷地区内水対策事業や県の新通川・島田川河川改修事業に併せた沿川排水路の整備、裏館第一雨水幹線排水路等の整備を推進してまいります。
また、今年1月24日から25日にかけての猛烈な大雪では、幹線道路が大渋滞し、小中学校では休校措置を取らざるを得ないなど、災害といってよい程の影響が出ました。この大雪での経験を契機として、日常の除雪対応から雪を災害として捉えた防災対応に切り替えるタイミング、その際の基準、また、自助、共助、公助の役割としてそれぞれどのような行動を取るべきかなど、大雪による被害を軽減するために必要な体制の確立に向けて、防災会議でその在り方等を検討してまいります。
他方、昨年11月、県央基幹病院の建設候補地が須頃地区に決定し、開院に向けて大きく前進しました。一方で、建設候補地の周辺は、慢性的な交通渋滞が各所で発生しており、その解消に向けた環境整備が不可欠です。そのため、昨年、「県央基幹病院設置に係る道路等環境整備促進期成同盟会」を設立し、国、県に対してアクセス道路網の早期整備等を強く要望したところですが、平成30年代前半のできるだけ早い時期の開院に向けて、引き続き最善を尽くしてまいります。
また、新最終処分場の建設については、今年度で施設の基本設計が終わり、実施設計に入ります。引き続き、地域の方々からご理解をいただきながら、平成32年度の供用開始に向けて整備を進めてまいります。

全ての人々の尊厳の確保

政府は、誰もが活躍できる一億総活躍社会の実現を掲げておりますが、重要なことは、年齢や性別、障がいの有無や生まれた環境などにかかわらず、自己の能力を発揮しつつ、主体的に生活を営むことのできる基盤を整えていくことです。
そこで、学齢期にある全ての子どもたちの教育を受ける権利を保障するため、障がい児や被虐待児等への支援と併せ、不登校の未然防止や不登校児童生徒の登校復帰を支えるスクールソーシャルワーカーを新たに配置するとともに、特別支援教育指導員を増員することで、子どもたちが安心して学びに集中できる環境の確保を図ってまいります。
また、障がいがあったとしても地域で自立した生活を営むことができるよう、日中活動を支援する障がい者拠点施設「グッデイいきいきサポートセンター」に加え、6月に開所を予定している居住支援拠点施設「長久の家」において夜間等の居住支援や余暇支援が実施されることにより、総合的な支援体制が確立することから、これを契機に、核となる2つの施設のそれぞれの強みを活かし、障がい者の自立に向けた更なる支援の充実を図ってまいります。
さらに、経済面における自立に向け、社会福祉法人等と連携し、トライアル雇用等の受入事業所の開拓を進めるとともに、工賃アップアドバイザーによる製品の販路拡大を進め、賃金や作業工賃の向上を図ってまいります。

行財政改革の推進

経常的経費の削減が限界を迎えつつある今日において、このまちの基礎体力を向上させる取組を着実に実施しつつ、行政経営を将来にわたって持続可能なものとしていくために我々がこだわらなければならないことは、「ヒト」「モノ」「カネ」の経営資源を適時的確に捉えた上で、過大でも過小でもない分相応の行政運営を計画的に行っていくことです。
そこで、財政状況や今日の社会経済情勢の中で当市が合わせるべき言わば「身の丈」を定量的に明らかにし、それを維持していくため、定員の適正化や公共施設の適切な維持管理の推進などといった行財政改革に引き続き取り組んでまいります。

処方箋その2 人を去らせず、来る人を追い求め、歓迎する〜人口流出を抑制し、人口の復元力を高めることで社会動態を改善〜

若年層の転出抑制

若者が高等教育の機会を求めて市外県外に転出していくという流れを転換するためには、未来を創る魅力的な「学びの場」の創出が不可欠であり、その学びの場となる実学系ものづくり大学と看護系高等教育機関の開設を目指しております。
実学系ものづくり大学については、産業界等からも参画をいただきながら、検討委員会を立ち上げ、我々が自ら設置するのかあるいは誘致するのかといった開設の方法や、伝統的な技術の伝承とともにその技術を活かした独自の企業価値を創出する人材の育成に必要なカリキュラム等、当地域に必要な大学の在り方についての検討を進め、基本構想として取りまとめてまいります。
また、看護系高等教育機関については、運営候補者が決定したところですが、引き続き、医療関係者等からなる「看護系高等教育機関の開設に係る懇談会」において、看護実習の受入体制等を始め、最適な教育環境を整えるための検討を深めてまいります。

若年層の転入促進

三条市には、豊かな自然、地域に息づく歴史と文化、世界に誇るものづくり技術など、個性豊かで多彩な魅力が数多くあります。このまちに住みたい、住み続けたいという思いを高めていくためには、こうした当市ならではの魅力を活かした「就労の場」を創出していくことが重要です。
昨年、かねてから誘致を進めてまいりました木質バイオマス発電所の事業者が決定し、当市の豊富な森林資源を活用したバイオマス発電事業が平成29年度から開始される見込みとなりました。今後、間伐材等の収集や搬入に係る調整と併せ、雇用の創出に向けて、事業者、森林組合、関係機関等と連携し取組を進めてまいります。
また、自然環境や充実した情報通信環境を活かし、IT系企業サテライトオフィスの誘致を進めるため、「情報通信産業誘致補助金」を創設し、入居物件の改修支援等を通じてオフィスの開設に係る負担軽減を図ってまいります。
さらに、自然や観光資源をテーマとする滞在型職業訓練施設については、国の求職者支援制度を活用し、10月の供用開始に向けて地域の方々とともに研修生の受入体制等を含めて準備を進めてまいります。
また、今年度、高齢化が著しいまちなかと人口減少が顕著な下田地域において、地域社会の新たな担い手として地域おこし協力隊を導入し、コミュニティ機能の維持、存続に向けて始動しました。来年度は、更に隊員を増員し、様々な地域資源を活かした新事業や雇用の創出等を図りながら、将来的にはコミュニティビジネスへの発展を目指してまいります。
他方、先ほど述べた工業団地の造成により、企業の更なる設備投資や新規進出に伴う就業の場の創出が見込まれることから、これらを見据え、住宅施策の在り方の検討等を進め、転入の促進に必要な環境を整えてまいります。

処方箋その3 人口減少社会、少子高齢化社会と共存する道を歩む〜高度成長期以来の価値観の転換を図ることで「持続可能」という最強の武器をこの手に〜

「高齢者」概念の転換

高齢化が進展する中、まちの活力を維持し続けるためには、これまでの高齢者の概念を「守られる立場」から「社会を支える立場」へと転換していくための社会システムを構築していく必要があります。
そのため、「シルバー元気プロジェクト」で地域の潜在ニーズや課題の顕在化に努めるとともに、セカンドライフ応援ステーションを核に、高齢者の能力や活動意欲が最大限に発揮される環境を整えてまいります。
また、今後、急速に進むことが見込まれる高齢者のみの世帯の増加は、日々の暮らしに支援を必要とする方の増加も意味します。こうした課題を踏まえ、市内112か所に設置されているいきいきサロン等の地域住民の通いの場を活用した顔の見える関係づくりを支援し、住民相互の支え合いによる生活支援体制の整備を進めてまいります。あわせて、介護が必要になったとしても、生涯にわたり住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、医療、介護、生活支援を一体的に提供するための総合調整を担う「(仮称)在宅医療推進センター」を三条市医師会とともに整備し、地域包括ケアシステムの構築に向けて取組を進めてまいります。

「社会インフラ」概念の転換

当市の公共施設の多くは、建設から40年近くが経過しており、老朽化に伴う修繕や更新などによる財政への悪影響が懸念されます。こうした中、財政負担の軽減を図りつつ、公共施設の価値を最大化していくためには、施設機能の集約化・複合化を意識するとともに、民間の創意工夫を大胆に取り入れ、利用者満足度の向上に向けたサービスの充実を図りつつ、収益性も確保していく必要があります。
特に、昨年12月から原則として利用を中止している体育文化センターと、隣接する総合体育館の改築に当たっては、「体育文化センター及び総合体育館改築検討委員会」から、市民の行う様々な活動を活発化させ、交流を育むために必要な機能等のご提案をいただきながら、市民交流等を促進するための機能も加えた複合施設として整備を進めてまいります。
また、道路や公園などの効率的かつ安定的な維持管理等を将来にわたって継続していくため、地域の実情に精通した地元の建設業者等にそれらを包括して委託する「包括的民間委託」の早期導入に向けて、検討を深めてまいります。

「一極集中」思考の転換

まちづくりの方向性は、総合計画に掲げたとおり、それぞれの地域の魅力を活かした多極分散型社会の堅持であります。
この暮らしの場である極を維持し続けていくためには、今日の価値観の多様化を反映し、それぞれの地域の優位性を高めていく必要があります。
先般、三条小学校の閉校を決断したところですが、この小学校区を中心とする中心市街地は、古くから生活の営みに不可欠な売り買いの場であるとともに、交流の場でもあり、それがまちに賑わいや活力をもたらしていました。しかし、高齢化の進展や空き店舗等の増加により、かつてこの地が有していた交流の拠点としての機能が失われつつあることも事実です。そこで、三条小学校の跡地活用や体育文化センター等の改築に係る議論を契機に、交流を創出する点と点とをまちの中心に位置する図書館も含めて有機的に結び付けることによって、多くの人々がまちを行き交い、その活力がまち全体に行き渡るよう、これまで取り組んできたスマートウエルネス三条の活動に加え、スポーツ、文化、コミュニティ活動等、多彩な市民活動を育むエリアとしての面展開に向けた環境整備を進めてまいります。
また、県央基幹病院の建設候補地である須頃地区に目を転ずれば、広域交通の結節点であるこの地区への病院の進出によって、広域的、基幹的な様々な都市機能の集積が期待されます。今後、この地区が大きく変わっていくことを見据え、民間活力が発揮されやすい環境を整えながら、広域的都市機能等の中枢を担う拠点エリアとして、都市空間の形成を進めてまいります。
栄地域においては、新たな工業団地の需要や、生産や流通などの産業基盤の高度な集積等のニーズに応えるため、栄スマートインターチェンジに近接するという地理的優位性を活かした工業団地を造成するとともに、現在の経済環境に適応する優良な企業の誘致や新産業の創出を支援し、生産拠点エリアとしての価値を高めてまいります。
また、下田地域には、日本の原風景が広がり、古き良き暮らしが息づいています。こうした地域の魅力を守り、次代にしっかりと引き継いでいくことはもちろんですが、国道289号「八十里越」の全線開通が現実のものとなりつつある中、福島県南会津郡との様々な分野での連携も強く意識していかなければなりません。そのため、まずは、福島県只見町との事務レベルの検討会を設置し、地域の活性化の促進に向けた連携策の検討を進めていくとともに、包括連携協定の締結を予定している新潟大学の協力の下、八十里越の開通に伴う生活圏域や商圏の変化予測などの調査研究に取り組み、将来的な地域の発展を見据えた環境整備を進めてまいります。
このように、中心市街地、須頃地区、栄地域及び下田地域のそれぞれに今後のまちづくりの核が芽生え始めている中、この核を起爆材として面展開を進めていくためには、合理的な土地利用を図るとともに、住宅施策を始めとする総合的な環境整備が必要です。そのため、現在の用途地域の在り方の検証を含め、都市計画の見直しに着手してまいります。
他方、人と人とのつながりや交流をもたらすコミュニティ機能を将来にわたり持ち続けることも極の維持には欠かせません。
そのため、地域おこし協力隊が主体となり、まちなかにあっては、地域に存在するニーズと資源のマッチングを行う地域コーディネーターとともに地域の自立的活動や雇用を促すテーマ型コミュニティの創出を図っていくほか、下田地域にあっては、旧荒沢小学校を拠点に、地縁型コミュニティの維持、存続に資する活動を通じて、生活の営みの根幹である地域力の醸成に努めてまいります。

平成28年度予算案の概要

当市の中期的な財政見通しは、歳入において、平成28年度から普通交付税の合併算定替の減額が始まり、一般財源の確保がより難しくなる中で、歳出においては、公債費や扶助費等の義務的経費や老朽化する公共施設の維持補修費などの増加が見込まれ、当分の間は、財源不足を財政調整基金で賄う財政運営が続くものと想定しております。
このような今後の見通しを踏まえて、平成28年度当初予算の編成に当たっては、引き続き、経常的経費などの歳出予算の抑制を図りつつ、国の補正予算により措置された交付金等を最大限に活用することで、財政負担の軽減に努めるとともに、総合計画に掲げる将来都市像の実現に向けた施策に加え、大崎中学校区小中一体校建設事業や嵐南保育所移転改築事業などの教育・子育て環境の整備、市民交流機能等を備えた体育文化センターと総合体育館の複合施設の整備のほか、老朽化した公共施設の維持補修などに重点的に予算を配分しました。
その結果、一般会計予算案は、総額を460億9,200万円とし、対前年度比では5億8,700万円、1.3パーセントの増、国の補正予算を活用した平成27年度3月補正予算と合わせた、いわゆる13か月予算は、総額468億8,100万円、対前年度比では4,400万円、0.1パーセントの減となりました。
平成28年度における主要財政指標については、今年度決算見込みと比較して、経常収支比率は2.5ポイント高い95.9パーセントに、実質公債費比率についても0.3ポイント高い14.9パーセントに、それぞれ上昇するものと見込んでおります。
また、職員退職手当基金を含む財政調整基金については、約13億4,000万円を取り崩すという予算計上となっておりますが、残高は新経営戦略プログラムの財政シミュレーションを約23億2,000万円上回るものと見込んでおります。
国民健康保険事業特別会計予算案は、総額を110億5,940万円としました。国保の運営主体が県へ移行する平成30年度を見据え、平成29年度末までに国保財政の収支不足を解消することとした上で、平成28年度の1人当たりの国保税額については、対前年度比で1.4パーセントの引き上げを考えております。被保険者の皆様に負担増をお願いすることになりますが、ジェネリック医薬品の利用促進や被保険者の疾病予防と健康増進を図りながら、歳出の抑制による健全な国保財政の運営に努めてまいります。
後期高齢者医療特別会計予算案は、総額を8億9,670万円とし、本制度の適正な運営を図るため、広域連合と連携し、健診事業の充実等に努めてまいります。
介護保険事業特別会計予算案は、総額を97億7,200万円としました。高齢者福祉計画・第6期介護保険事業計画に基づき、新たに、介護予防・日常生活支援総合事業を実施し、利用者の多様なニーズに応じたサービスが提供できるよう、要支援者等に対する居宅サービスの充実を図るとともに、引き続き、認知症や介護の予防など地域支援事業の推進に努めてまいります。
農業集落排水事業特別会計予算案は、総額を7億3,010万円、公共下水道事業特別会計予算案は、総額を27億5,920万円とし、今後の利用状況を踏まえ、適切な施設の維持管理に努めてまいります。
水道事業会計予算案は、収益的支出を20億4,778万1千円、資本的支出を11億4,269万8千円とし、配水管網の整備を進めながら良質な水道水の安定供給と経営の効率化に努めてまいります。
次に、これまで申し上げてきたもののほか、来年度の主な事業について説明申し上げます。

総務・文教関連施策

まず、総務・文教関連施策についてであります。
近年、多発する豪雨災害において、発生の予測が難しい土砂災害から身を守るため、自助、共助を育む視点での新たな防災対策として、土砂災害特有の予兆現象などを活用し、住民自らが主体的に判断して自主避難する仕組みづくりに取り組み、地域防災力の更なる強化を図ってまいります。
また、市民サービスの向上と新たな歳入の確保を図るため、公共施設を新設する場合や既存の施設の床面積に余剰がある場合などに、施設全体の価値の向上に資する優れた提案を行った民間事業者に対して、その余剰スペースを貸し付ける取組を進めてまいります。
さらに、各種施策をより効果的に展開していくためには、それを担う基盤である職員体制の在り方や求められる能力等を明らかにし、その質を高める取組を着実に進めていくことが必要です。このことから、新たな定員適正化計画と人材育成基本計画の下、多様な雇用形態の役割分担をより的確に機能させつつ、行政のプロフェッショナルとして必要な能力や意識等の確実な育成を図ってまいります。

教育環境の充実については、月岡小学校及び飯田小学校のグラウンド芝生化や、本成寺中学校のグラウンド改修等を実施するとともに、国の平成27年度の交付金を活用した井栗小学校及び月岡小学校の耐震補強工事を引き続き実施してまいります。
さんじょう一番星育成事業では、「学びのマルシェ」において、特に今年度多数の受講希望があったトライアルコースを拡充してまいります。
また、幼児教育の推進については、第2次の「三条市幼児教育推進プラン」に基づき、特に、社会環境や生活様式の変化等により、体を動かして遊ぶ機会が減少していることを踏まえ、子どもが主体的に体を動かす遊びを中心とした「運動遊び」を強化してまいります。
子育て支援については、安心して子どもを育てることができる環境づくりと子育て家庭の経済的負担の軽減を図るため、子どもが3人未満の家庭に対する入院の医療費助成を10月から中学校3年生までに拡充してまいります。

市民・福祉関連施策

次に、市民・福祉関連施策についてであります。
生涯学習の推進については、諸橋轍次博士の業績にふさわしい新たな漢字漢語検定を創設するため、専門的知見を有する委員による検討委員会を設置し、実施に向け検討を進めるとともに、しかけ絵本の蔵書数日本一を掲げる図書館栄分館の魅力を発信していくため、全国からしかけ絵本の作品を募集する「手作りしかけ絵本コンクール」を新たに実施してまいります。
また、公共交通については、昨年実施した東三条駅周辺の利用実態調査で明らかになった課題等を共有するため、「東三条駅周辺交通対策会議」を設置し、地元関係者等と意見交換を行ってまいります。
さらに、当市の豊かな自然を次の世代に受け継いでいくことも重要です。そこで、循環型社会の実現に向けた取組として、緑のリサイクルセンターに搬入された剪定枝の一部を完熟堆肥化センターで活用し、良質な堆肥の生産を通じて利用の促進と販路の拡大を図り、バイオマス資源の利活用を推進してまいります。
空き家対策については、市内全域を対象に実態調査を行い、空き家情報をデータベース化するとともに、空き家の利活用の推進と不適切な管理状態にある空き家の所有者に対し指導・助言を行ってまいります。
ジュニアスポーツについては、陸上競技の実践指導員を配置し、高い技術力や正しいトレーニング方法等を児童生徒に直接伝えることで、スポーツの一番星につながる人材を育成してまいります。
健康づくりについては、引き続き、手軽にできる「ちょこっと筋トレ」の普及や、生活習慣病予防として、減塩等の食習慣の改善に向けた取組を推進していくとともに、新たに、新潟大学との生活習慣病対策等に係る共同研究に取り組んでまいります。
また、一人でも多くの白血病や血液系疾患の患者の命をつないでいくため、骨髄等の提供者の負担を軽減するための助成金を交付し、ドナー登録者の増加を図ることで移植を支援してまいります。

経済・建設関連施策

最後に経済・建設関連施策についてであります。
産業振興については、日本海側最大級の見本市「燕三条ものづくりメッセ」を引き続き開催するとともに、加工技術や各種材料などの専門分野を研究する団体等と連携して「産業技術融合フォーラム」を創設し、産学連携による当地域の基盤技術の更なる高度化や、ものづくり技術の情報発信強化及びビジネスチャンスの拡大を図ってまいります。
また、来年度で4回目の開催となる「燕三条工場の祭典」では、従来の工場の開放に加え、地域の総合力を発揮する取組へと更なる深化を図ってまいります。
交流人口の拡大については、来年度当市で開催される「日本の凧の会秋季新潟全国凧揚げ大会」を燕三条工場の祭典に併せて開催することで相乗効果を生み出してまいります。
さらに、今年度からスタートした「笠堀ダム特別見学と大谷ダム探訪ツアー」や「秘境八十里越体感バス」による福島県只見町への通り抜けツアーのほか、緑や花のある暮らしを体感できる保内地区交流拠点施設や吉ヶ平自然体感の郷を活用したツアーなど、当市の魅力の発信と併せ、その魅力を体感していただけるような取組を進めてまいります。
かわまち交流拠点施設については、都市・地域再生等利用区域の指定等によって、民間事業者等による営業活動も可能にしていきながら、水辺空間の更なる利活用と賑わいの創出を図ってまいります。
また、昨年発足した「東京オリンピック・パラリンピックを活用した地域活性化首長連合」で実施する東京都の新虎通りを活用した「(仮称)地方文化発信のショーケース事業」に参画し、当市の魅力を国内外に向けて効果的、戦略的に発信することで更なる交流人口の拡大を図ってまいります。
あわせて、当市の魅力を体感できる観光プログラムの開発や、外国人観光客の受入体制の整備などを通じ、当市の強みを活かしたインバウンド戦略を進めてまいります。
移住の促進については、当市の基幹産業の一つであるものづくり分野に興味を持つ人や豊かな自然の中で暮らしたいという人にターゲットを絞り、充実した起業支援等の取組を効果的に発信していくとともに、移住希望者に対する地域での暮らしに係るサポート体制の充実を図ってまいります。
農業の振興については、新たな「三条市食育の推進と農業の振興に関する計画」の下、多面的機能支払制度の活用による地域の共同活動などへの支援を通じ、農地農業用施設の保全を始めとする農業生産基盤の維持・向上を図ってまいります。
さらに、農業に関心を持つ層が当市の農業に様々な形で携わることができる仕組みを構築し、地域農業の持続的発展に貢献する農業者の確保に取り組んでまいります。
あわせて、老朽化が著しい刈谷田川大堰の頭首工や井戸場排水機場などの農業用施設の改修を関係機関とともに進めてまいります。
市道の整備については、引き続き、岡野新田1号線、矢田中曽根新田線、森町院内線などの新市建設計画登載事業の着実な推進を図るとともに、支所土場線、新堀7号線などの通学路の歩道整備を進め、通学児童等の安全確保を図ってまいります。
また、既存施設の長寿命化を図るため、老朽化が進む昭栄大橋の補修や、雨水ポンプ場設備の更新など、計画的な予防保全を実施してまいります。
あわせて、今後の交通需要等の変化を踏まえ、都市計画道路の見直しを進めるとともに、人口減少に対応した下水道整備の在り方について、検討委員会を立ち上げ、効率的な汚水処理施設の整備構想を策定してまいります。

おわりに

昨年、私は、「岐路にある今こそ賢い選択をすべく、我々一人一人が考え抜き、行動し、その力をまとめ上げ、現在の少子高齢化、人口減少の流れを反転させていかなければならない」と訴えました。
今、その思いは更に強くなっております。
そして、過去に区切りをつけた我々の眼前には、新たな価値観によって自ら船を漕ぎ出すための大海原が広がっています。
その航海は、凪の日ばかりではなく、ときに様々な苦難を伴うでしょう。
しかし、これまでも幾多の試練を経験し、その度に市民の皆様と力を合わせて乗り越えてきたように、市民の皆様と知恵を出し合い、力を合わせ、三条市の未来を賭けた後戻りのできない航海に向けて船を漕ぎ出すべく、積極果敢に市政を展開してまいります。
何とぞ議会の皆様のご理解とご協力をいただき、ご決定を賜りますようお願い申し上げます。

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